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意外とよく知らない人も多い?神社とお寺の違い

日本文化体験のできるお寺の写真

神社やお寺といえば、日本の伝統文化を肌で感じられる人気の観光スポットです。しかし、荘厳な雰囲気がよく似ているせいか「ここは神社なの? お寺なの?」と迷ってしまうことも……。そこで今一度、神社とお寺の違いを確認してみましょう。

神社とお寺は、そもそも宗教が違う

神社は神道、お寺は仏教

神社もお寺も、宗教施設であることに代わりはありません。しかし、神社は神道、お寺は仏教と、もとになっている宗教が違います。

神道は、古くから日本に根付いている固有の民族宗教です。ありとあらゆるものに神様が宿るという考えかたのため、神様の数が非常に多いという特徴があります。その結果「八百万の神々」という言葉が生まれました。

仏教は紀元前450年頃にインドで始まった宗教で、日本には6世紀頃に伝わってきました。仏教では、修行をして迷いを断ち切ることで救われるという考えかたをしています。世界的に見ると、キリスト教・イスラム教に次いで信者が多い宗教です。

神社とお寺、それぞれの参拝のしかた

手水舎の写真

神社とお寺では、参拝のしかたも違います。共通しているのは、俗世と境内の境目となる鳥居や山門をくぐるときには、一礼をすること。境内に手水舎があれば、そこで手と口を清めます。

手水舎では、まず柄杓にくんだ水で片手を濯ぎます。次に柄杓を持ち替え、反対の手を濯ぎます。そして柄杓の水を片手に受けて、口を濯ぎます。最後に柄杓を真っ直ぐに立てて、柄の部分を洗い流します。これを最初にくんだ1杯の水で行うとされています。

神社の拝殿では、最初にお賽銭を入れ、鈴があれば鳴らします。次に深いお辞儀を2回して、大きく2回の柏手を打ちます。手を合わせたまま心の中で願いごとを唱えたら、最後に再び深くお辞儀をして拝殿を離れます。

お寺には、常香炉と呼ばれる大きな香炉が置かれていることがあります。常香炉があるなら、手で煙を体に寄せるようにして全身を清めましょう。本堂の前に進んだら、お賽銭を入れ、合掌をして一礼。合掌をしたまま心の中で願い事や感謝の言葉を唱えます。そして再度一礼して、本堂を後にします。 これが基本ですが、神道にも仏教にもさまざまな宗派があり、宗派によって参拝のしかたが少し違うこともあります。

神社とお寺の見分け方

鳥居があるのが神社

神社の鳥居の写真

では、神社とお寺はどこで見分ければいいのでしょうか。大きなポイントは、鳥居と鐘でしょう。

ほとんどの神社には鳥居があり、そこから本殿への参道が続いています。境内には神主(神職)や巫女がいて、神様にお仕えしています。 神社の名前には、皇室とゆかりのある「神宮」や「宮」、多くの信仰を集める「大社」、比較的小さな「社」などがありますが、いずれも神社であることに変わりはありません。

鐘があるのがお寺

お寺の鐘の写真

お寺には鳥居ではなく「山門」があります。昔は山中にあるお寺が多かったので、入り口に当たる門を山門と呼ぶようになりました。

山門の内側が境内で、僧侶の修行の場となっています。多くのお寺では境内に梵鐘があり、時刻や法事の始まりを知らせる合図に使われています。

お寺の正式名称は、○○山××寺といった形になっています。これを「山号・寺号」といいます。しかし、なかにはお寺の境内にある独立した建物を指す「院」、僧侶が寝泊まりする場所を意味する「庵」や「坊」といった名前のお寺もあります。

なぜ混乱してしまうのか

1000年続いた神仏混淆

神社の鳥居の写真

神社とお寺の区別が曖昧になってしまう原因は、どこにあるのでしょうか。その一端は、聖徳太子かもしれません。仏教が日本に伝わってきたとき、積極的に広めようとしたのが聖徳太子です。

聖徳太子は「日本の神々は正しくお祀りしていても祟る。そのときに救ってくれるのが仏」と言ったと伝えられています。それから約1000年の間、神様も仏様も同時に信仰するという生活様式が続きました。これを「神仏習合(神仏混淆)」といいます。

平安時代にはすでに、神社でお経を読んだり「八幡大菩薩」のように神様に仏様の名前をつけたりといったことが行われていました。山を神聖視する山岳信仰と仏教の修行が合体した「修験道」が生まれたのもその頃です。 さらに「迷える神様に救いをもたらす」という名目で神社の境内に神宮寺が建てられたり「お寺を守護する」という名目でお寺の境内に護法神社が造られたりといった、仏教と神道の接近も起こりました。

明治維新と廃仏毀釈

明治維新を迎えると、政府は日本神道を国家の宗教としました。手始めとして、神様と仏様をきっちり分けようという「神仏分離令」を出します。その結果、仏教を弾圧する「廃仏毀釈」の動きが起きてしまいました。

お寺を壊したり、経典を燃やしたりという過激な弾圧から逃れるため、神社に宗旨替えしたお寺もあります。山口県下関市にある赤間神宮は、安徳天皇や平家一門を供養する阿弥陀寺でしたが、神仏分離令をきっかけに現在の神社となりました。

こういった歴史を知ると、神社とお寺の区別がはっきりしなかったとしても、当然のことかもしれません。

神社やお寺でできる文化体験

神社やお寺で書道体験をしている様子

今では神社もお寺も、日本の文化や歴史を伝えるために、さまざまな体験プログラムを行っています。せっかく観光に訪れるなら、参拝だけでなく文化体験にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

神社では雅楽や舞楽など鑑賞会が開かれているほか、利き酒体験を行っているところもあります。お寺なら、座禅や写経、精進料理などの体験で、僧侶の修行の一端を知ることができます。

和文化エクスペリエンスでは、神社やお寺でのさまざまな体験プログラムをご提供しています。書道や茶道などの文化体験だけでなく、普段は見られないお寺のご本尊や神社の神域が鑑賞できる特別拝見ツアーなどもご用意しています。この機会に、ぜひ体験してみませんか?